エロス・ラマゾッティのコンサート
2週間ほど前には、ああ、もう春だなー、なんて思っていたのが、正確には先週の水曜日の夜から大雨が降り出し、北イタリアでは大雪になり、ミラノの空港が閉鎖になるほどの悪天候に見舞われました。
それから毎日なんとなくはっきりしないお天気が続いています。
1月、2月が1年で一番寒くなる、なんていわれますが、やはり2月が過ぎてしまわなければ本当の春はやってこないようです。
と言いながら、今週は2月最後の週。
2月は逃げる、なんて言いますが、今年もやはりあっという間に過ぎていったように感じます。
今週の火曜日がカーニバル最後の日で、あちらこちらで仮装行列があったようですが、あいにくお天気が悪く、トスカーナのビアレッジョの最後のカーニバルは次の日曜日に変更されたとか。
ヴェニスでも雪と雨と風の日が続き、旅行者は寒さに震えながら仮装行列を見ることになったようで、今年のカーニバルは何処も湿ったお天気の中で終わってしまったようです。
ヴェニスの冬って、寒いんですよね。
週末は又雪になると言っていますし。
同じ火曜日、この日は「太った日」と呼ばれ、ご馳走やカーニバルのお菓子をたくさん食べる日となっています。
そして次の日から、「クアレージマ」と言って復活祭までの40日間お肉を食べない日が続くのです。
と言っても、これは暦の上だけのことであって、そんなことをする人は今、殆どいないでしょうけどね。
カーニバルのお菓子、これは揚げ菓子なのですが、大家さんちのおばあちゃんも習慣でいつものように作りたいようなのですが、何しろ大家さんちの女性全員が今ダイエットに入っており、誰も欲しがらないらしくて、作れないのが寂しそうです。
さて、今週の月曜日、私はソングライターでシンガーのエロス・ラマゾッティのコンサートに行ってきました。
イタリアでは今一番売れている歌手で、アメリカの女性歌手シェアーともデュエットをしていますので、ご存知の方はいらっしゃるでしょう。
大家さんちの娘二人が、もうじき誕生日なのです。
それに友達の息子も同じ年頃で誕生日が迫っていますので、その誕生日祝いにとコンサートのチケットをプレゼントしたわけです。
チケットは去年の末にフィレンツェでゲットしておきました。
コンサートはフィレンツェのスポーツセンターでありました。
大家さんちの上の娘はボーイフレンドと一緒の車で、私と主人は3人のティーンエイジャーを乗せて行ってきました。
会場には始まる50分ほど前に到着したのですが、思った通り車がいたる所に駐車しており、私達はかなり遠くまで行って駐車することに。
会場に向う途中で、サンドイッチをほおばり腹ごしらえ。
会場に近くなると、ティーンエイジャー達の足並みが早くなり面白い。
会場前にも人があふれていて、なんだか興奮してきました。
コンサートに来たのは本当に久しぶりです。
何のコンサートであれ、ライブはいいものです。
会場の中は既に一杯。
ステージの前に広がる立見席も人でぎっしりと埋まっています。
大きなスピーカーがたくさん並び、ライトも天井に一杯で、テレビカメラもあちらこちらに陣取っています。
時間が近づくにつれて、ウワーン、ウワーン、とシンガーを待つ声が響き渡りなんだかウキウキしてきました。
ピー、ピーと言う口笛が響いたかと思うと、シンガーの登場!
そして歌!
ウワーーーーーーー!!!
ものすごいエネルギーが会場に満ちます。
ああー、いいですねー、ライブは。
プロのコンサートだから歌も音もライトも全て最高。
っと、急にこの3人のティーンエイジャー達が席を立ち、どこかへ行ってしまいました。
後で聞くと、なんと立見席に降りていき、みんなとワイワイやったのだそうです。
あ~あ、プレゼントした席は1人70ユーロもしたのに、彼らは10ユーロの立見席のほうが良かったんですね。
まあ、仕方がないですね。若い子達はぎゅうぎゅうになりながらも連帯感を感じながらワイワイやったほうが気分が盛り上がるのでしょう。
私と主人、大家さんちの上の娘とボーフレンドは席に座り、それでも最高でした。
いつものことですが、みんな良く歌を知っていて、シンガーと一緒に最初から最後まで歌います。
大家さんちの娘のボーフレンドもずっと歌っていました。又いい声なんです
。
途中で、ラマゾッティが「みんな携帯電話のスイッチを入れて!」と叫びました。
「・・・?」と思っていると、真っ暗になった会場に携帯電話の光が浮かび上がり、蛍のような光の群集になったのです。
へ~~~!!
これにはビックリ。そしてこれがあの光の群集だったのかとはじめて知りました。
良く見ますよね、コンサートなどでこういう情景。
私はコンサートにはみんな気を利かしてライターか小さな懐中電灯を用意してきているのだと思っていました。
ライターだったら、時々「アチチ・・」なんて火傷をすることもあるだろうなあ、なんて思っていましたが、なんと実は携帯電話だったとは・・。
2時間ぶっとうしでラマゾッティは歌いました。
その間、ギターをいくつか弾くし、ドラムもたたくし、パーフォーマンスは最高でした。
それにしても、2時間歌いっぱなしでよく声が続くものです。
私なんか、シンガーと一緒に「わーーーィ!」と叫んだだけで、声が枯れてしまったのに。
9時に始まり終わったのが11時半。
帰りの車の中では、2時間立ちっぱなしで興奮してきたティーンエイジャー達は折り重なるようにして深い眠りについていました。
帰宅2時過ぎ。
久しぶりのコンサートで私と主人は気分爽快。寝るまで鼻歌を歌ったりして。
血液の循環を良くする為にも、たまにはコンサートに行くのもいいようです。