クワードツアー
今年も夏野菜の収穫時期となりました。
私達の菜園には２種類のサラダ、トマト、ズッキーニ、キュウリ、サヤインゲン、エンドウ豆、ルッコラ、パセリ、ニンジン等が育っており、その内サラダとズッキーニは成長が早くて食べるのに追いつかないほどです。
トマトは後１～２週間待ちでしょう。
色とりどりのフルーツも市場に沢山出ており、今日は初めて甘いスイカを食べました。
黒に近い赤のチェリーも安かったので朝市で買ってきました。
本当はジャムにしようかなと買ってきたのですが、美味しくてそのまま食べてしまいました。
暑い夏はサラダやフルーツが食卓に沢山並びます。
今、我が家で気に入っているのはフルーツサラダに少し甘みのある白いヨーグルトをかけて食べることです。
だから我が家のキッチンテーブルには桃や洋なし、キーウィー、オレンジ、メロンがいつも山盛りになっています。
涼しく始まった今年の夏ですが、ここ１週間ほど前からいよいよ暑くなり、ＴＶでは２年前の猛暑が又やってくるのでは・・、などと伝えています。
２年前のフランスでは猛暑のため何千人というお年寄りが亡くなりました。
毎日３０度を超す日が続いていますが、２日前に行ったフィレンツエはまるでオーブンのようでした。
元々フィレンツエは盆地ですから冬は寒く、夏は暑いのですが、この日は特に暑い日となり、風はないわ、照り返しは激しいわ、旅行者が多くてまともに真っ直ぐ歩けないわ、そして中世の細い道路に車が走るので危ないわ、で１０分も歩いていると汗がどっと吹き出してきました。
町の中心部から１０分ほど走ったところで目にした温度計は３８度を表していましたから、きっと市内は４０度を越していたことでしょう。
同じように気温が３０度を超しているこちら郊外の方は、緑の丘や平野など自然地が多いためでしょう、さほど暑くは感じません。
暑い日中でもまだ風があるため、何となく過ごしやすく、又湿気が少ないので日陰にはいるとエアコンでも効いているかのようです。
朝夕はまだまだひんやりしており、窓を開け放して寝ていると冷たい空気が入り込んできて、ついブランケットなどを引き寄せるほど寝心地のいい夜を（今のところ）過ごしています。
さて、私の住んでいる郊外はパスタやパンにする麦畑が多く、春になると周りの平野がそれは目に鮮やかな緑一色に染まり、まるでゴルフ場のようになるのですが、麦刈りの始まる今頃はそれが黄金色に変貌し、全く違った雰囲気を醸しだしています。
そんな平野や丘の中を、友達が経営しているホリデーハウスのアトラクションとして使用しているクワードで私とジョン・クロードは遊びに行って参りました。
ホリデーハウスのオーナーであり友達でもあるアレキサンドロと奥さんのロベルタが一緒でした。
このクワードは彼のホリデーハウス宿泊客のために用意されたもので、広大な麦畑の郊外を横切り、更に急斜面を登って森の中へ入っていくアドベンチャーツアーの為なのです。
アレキサンドロの誘導つきで１時間半の楽しいこのアトラクションは１回３５ユーロ。
私たちは特別に無料で遊ばせてもらいました。
クワードには二人乗りが可能で、子供の場合は運転手の前、大人の場合は運転手の後ろに乗ります。
最初は慣れないとエンジンのかけ方、走り始めが難しいのですが、知ってしまうと簡単です。
クワードには大きな車輪がついていて、どんな斜面でも乗り越えていく機能があり、道がでこぼこすればするほどスリル感があり、楽しめます。
ヘルメットもいろんな大きさのものが用意してあり、後は少々汚れてもいいような服装で乗り込むだけです。
ただ夏場は土埃がひどくて、ネッカチーフなどで口をふさいがないと埃をもろに吸い込んでしまうことになります。
少し曇り空だったこの日の朝９時に私たちは出発しました。
「あの辺をこう真っ直ぐ行って、あの森を登って・・・」とアレキサンドロから説明されていたのですが、実際に走ってみると想像したよりもまったく面白いのです。
郊外の道ですから勿論舗装はされていません。
特に麦畑の間の道など誰も気にかけませんので、かなりのでこぼこで、クワードの幅広のタイヤで乗り越えていくのに丁度うまい具合に出来ているのです。
斜面を登っていくのが又面白くて、良くこんな斜面を登れるものだと思うほど、私たちの身体を大きく揺さぶりながら登っていきます。
先頭は道を知っているアレキサンドロ、その後ろに私とジョン・クロード、そして一番後ろを奥さんのロベルタが走ったのですが、一番埃をかぶってしまうロベルタが可哀想だなと思っていたところ、なんのなんの彼女は全く気にもかけず、「ヤッフ～～！！」と雄叫びをあげてこのアドベンチャーを大いに楽しんでいました。
森の中では前が全く見えないほど枝が茂ったところを走り抜けたりと、とにかく楽しめます。
私は一度、イタリア人の父親が５歳くらいの子供を後ろに乗せて走っていくところを見たことがありますが、全く心配はないとか。
舗装した道では時速４０ｋｍのスピードが出るクワードです。
女性も勿論ですが、いろんな年齢の男性が子供に返って楽しめそうです。
というか、私たちは心底楽しんでしまいました。
