子犬のポッロ
初夏のような太陽が出たと思ったら、雨が降り、雷が鳴って雹が降る。
クレイジーなお天気が続いているトスカーナです。
リボルノでは、雷が水道システムを破壊し、現在、町は断水状態。
フィレンツェのアルノ川は危ないほど上昇しています。
シチリアでは大量の雹が降り積もり、なかなか溶けなくて交通マヒが起こっています。
北フランスも時期外れの大雪が降り、その雪はパリまで下ってきたらしいです。ドイツも大雪らしく、フランクフルト空港が一時閉鎖になりました。
3月というと、ああ、もうじき春だ、と期待してしまうのですが、実は気候が一番不安定な時期のようです。
少し日が経ってしまいましたが、3月8日は「feste della donna 女性の祭日」でした。
実際には「国際婦人デー」。1908年に、ニューヨークにあったコットン工場で、女性労働者達がひどい労働条件に抗議してストライキに入ったのが始まりです。ストライキは数日続き、3月8日、工場の所有者が女性労働者達が出られないように工場にある全ての出入り口を閉めてしまいました。そして、そこに火がおこり、129人の女性達が焼け死んだのです。
その中には貧困から抜け出そうと働いていた移民女性が多く、イタリア人女性も沢山含まれていました。
この悲劇を忘れないようにと、Rosa Luxemburgと言う女性がこの3月8日を女性に有利な日とする事を世界に提案したのです。
と言う話を、私は行きつけの美容院の女性から教えてもらいました。
その美容院には大きなミモザの花が飾られ、美容院にやって来た女性全員に小さな枝がプレゼントされました。
そうです、現在のイタリアでは3月8日は女性にミモザの花を贈る日となっています。
この日になると、奥さんや母親、また恋人に贈る為に、男性がミモザの花を買って行きます。若い人もお年の人も、真っ黄色なミモザの花を買う姿は微笑ましく、平和そのものです。
さて、国際婦人デーと言われている割には、日本では「女性の日」って、あまり聞きませんよね。3月3日の女の子の祭り、5月5日の男の子の祭り、そして母の日、父の日は巷で話題になりますが、女性の日は、どうなのでしょう・・・?
話が又変わりますが、1階に住んでいる大家さんちが子犬をもらってきました。
犬の持ち主が放棄しようとしたらしく、もらってこなければ殺されていた運命だったようです。
大家さんちには既に犬が2匹います。猫は5匹。
もうこれ以上動物はいらない、と大家の奥さんが断言したらしいのですが、次女が可哀想だと譲らず、結局、奥さんが折れてしまい、子犬はこの家にやってくる事になりました。
今、子犬は生まれて3ヶ月目。ラブラドールとジャーマンシェパードの混合らしいです。
名前は「Porroポッロ」日本語に訳すと「西洋ネギ」
「犬に西洋ネギはないでしょう!」と私とジョン・クロードが言うと、「じゃぁ、ジャガイモ」「サヤマメ!」「トマト!」みんなが好き好きな名前を挙げます。
私は「ハチ」と言ってみました。「実在した犬で、毎日飼い主を向かえに行った賢い犬の名前なのよ」と説明すると「ああ、ハチコウ」、と言ったのは大家の奥さん。良く知っていました。
結局、「Porroポッロ」と言う名前は8歳になる孫のエミリーが考えたと言う事で、この名前に決定。
でも、私とジョン・クロードは「ポモ」と呼んでいます。
子犬がこの家にやって来て3日目。自分の名前が分かるはずもなく、ポッロと呼ばれてもポモと呼ばれても、喜んで走って寄ってきます。可愛い。
大きい犬は、大家さんが4年前に買って来たラブラドールのブランド。大きくなりました。
新しい子犬がじゃれて、
ブランドはちょっと迷惑顔。