トスカーナの秋
トスカーナは秋です。
「男心と秋の空」や「女心と秋の空」等と言われるように、秋の空は変わりやすいようで、トスカーナもお天気がコロコロと変わっています。
特に今年のスカーナ、雨が多いように思います。ここ3日ほど、雨が続きました。
太陽だけではなく雨も生活に必要なものですが、どうしてこの頃の雨は毎回雷を伴うのでしょう。不思議です。しとしとと降る雨、なんて言うのはこのところ見ていません。
私は雨を見るのが好きですが、雷は駄目です。こちらの雷は、直ぐに電気製品を壊してしまいます。今までに、電話機、FAX機、PC、プリンター等が数回雷の被害に遭いました。
なので、雷が近づいてくると、我が家では電源を切ってしまいます。
ゴロゴロと鳴る雷の音を聞きながら、雷が嫌いな家猫と一緒に私たちはソファーにじっと座って雷が遠ざかるのを待っています。
PCが生活の中にとけ込んでしまっていて、というかPCを使うのが私たちの仕事ですが、PCの前に座っている時間が多くなった私たちには、自分の時間に戻れるいい機会なのかもしれません。
秋は味覚の秋。我が家の回りには葡萄畑、柿の木、イチジクの木、クルミの木等が立っていて、今が旬です(柿はもう少し後かな)。
クルミの大きな木は何本も立っており、実が地面に沢山落ちています。クルミはお店で買うと高級品なので、こんな身近で採れるなんて嬉しくて、私とジョン・クロードは収穫時期になると家の前の谷に採りに行きますが、多すぎて採りきれません。こちら地元の人はあまり食べないようです。
11月に入ると、大家さんが植えたサフランの収穫時期にもなります。今年のように雨が沢山降った年の収穫はどうなのでしょう。
そうそう、雨が多かったので森ではポルチーニ茸も沢山採れるでしょう。
そう言えば、雨が降った日に外へ出ると、カタツムリが沢山歩いています。小さなものから大きなものまでいろいろですが、地元の人たちはこのカタツムリを穫って食べます。フランスでもエスカルゴといって大きなカタツムリを食べますから同じようなものなのでしょうが、こちらの人はずっと小さなものでも食べます。
雨が上がった午後、田舎のあぜ道や野原でプラスチックの袋を下げたカタツムリを探す中高年の女性をよく見かけます。デリカテッセンなのでしょうね。
雨の日もありますが、太陽の日差しが絶対的に多い秋のトスカーナ。暑くもなく寒くもなく、何ともいい気持ちの時期です。
先週、家の中に地熱発電所からの暖房がはいりました。これでこれからの冬、ポカポカと過ごせます。贅沢です。
グラスホッパー。そろそろ冬に向かって準備をしているのでしょうか。
家の横の菜園にあるイチジクの木です。熟すとジャムのようになります。
柿の木。まだ青い葉がありますが、もう少しするとハッとするほどのオレンジ色になります。右横に柿の実が隠れています。
家の前の葡萄畑。オーナーが変わったようであまり手入れされていませんが、この葡萄、とても甘いのです。
左、黄色い花と、右、柿の木の根元。