行きはよいよい、帰りはこわい
私、ジョン・クロードと一緒にスイスから帰って来ました。
４泊５日の旅行はタイトルの通り、行きは素晴らしく、帰りは最悪の状態で帰って来ました。
先週の５日午後にトスカーナを出発した私たちは、イタリアとスイスの国境キアッソで１泊し、翌日６日、素晴らしい、素晴らしいお天気の中、スイスへ向かいました。
スイスへ向かうには、ゴッタルドトンネル（長さ１７km）を抜ける道とアルプスの山を突き抜けるサンベルナルディーノトンネル（長さ６．６km）を抜ける道があります。
サンベルナルディーノを抜けて行く方が１時間ほど長くかかるのですが、私たちがドライブをした日は雲一つない晴天でしたから、これは山を越えて雪景色を見なければもったいない、ということになり、私たちはアルプスを目指しました。
そしてその予想は「ビンゴ！！」だったのです。
素晴らしい太陽の中にアルプスと裾野に広がる村が真っ白に浮き上がって、それは綺麗でした。
私は寒いのは苦手ですが、あれだけ雪が積もった景色はやはり何か特別です。
雪景色を堪能し、 チューリッヒに到着した私たちは、車をホテルに預けたら直ぐにトラムで日本食品店に向かい、その足で別のお店でも必要だったものを買ってホテルに。
夕方は日本料理店BIMIで食事をし、そこからホテルに歩いて帰り、やっと旅の疲れから解放されました。
私たちが宿泊したホテルはHOTEL GLOCHKENHOFで、昔は古い型のホテルでしたが、現在はモダンに改修されています。
http://www.glockenhof.ch/en/home
ホテルはチューリッヒのメイン通りから一筋中に入ったところにあり、比較的静かな場所にあります。
予約した部屋が満足する部屋でした。ビジネスマンにも適するように大きなテーブルが設置されており、PCで仕事をするのには快適です。
入り口を入った左向かいにソファーとテーブルがあり、右横にベッドと全ガラス張りのシャワー室があります。
テーブルがあるところとベッドの部屋はドアで仕切られるようになっており、別々の仕事をしている私とジョン・クロードには最適でした。
コーヒーメーカー、そしてお湯沸かし器も部屋に用意されていました。数日ホテルに滞在する場合、これが利用出来るだけで滞在状態が違ってきます。
翌日、私は真面目に仕事に打ち込みました。
朝食を食べた後、直ぐに部屋に帰りPCに向かってカチャカチャカチャとお仕事です。
ジョン・クロードはカメラを提げて、ぶらっと一人で外に出かけて行きました。
お昼過ぎ、あまり座りっぱなしも身体に良くないだろうと思い、私もジョン・クロードと一緒にウオーキングに出かけてみましたが、改めて街を歩いて見ると、なんとどのお店もセールをやっているではありませんか。
「そうかー、セール時だったのかー」といつもの癖でお店を覗きたい気分になりましたが、いえいえ、買い物に来たのではありません。
あんなに素敵なホテルの部屋をとってもらっているのに、仕事をしなければ申し訳ない、と私は３０分のウオーキングから真っ直ぐホテルに戻り、又仕事を続けました。
そんな金曜日、そして土曜日、同じリズムで私は仕事をし、夕方からは仕事を忘れて友達と夕食を楽しみました。
日曜日の朝、ジョン・クロードの様子が急変しました。顔や身体がとても熱く、今日は何処にも出かけないで寝ている、とベッドに倒れ込みました。コン、コン、と咳も続けて出ています。風邪を引いてしまったようです。
本人はいつ何処で風邪を引いたのか分からないとか。
彼は調子がずいぶん悪そうで、何も口にしません。水さえ飲み込むのが大変そうです。
私は朝からPCに向かっていましたが、彼のことが気になってしょうがありません。彼の調子も心配ですが、なにしろ、翌日は出発の日です。
ホテルでレモンを貰い、部屋でホットレモンを作って、持参していた蜂蜜を入れてジョン・クロードに渡すと、ゆっくりですが飲んでくれました。
元々薬は飲まないジョン・クロードですが、胸に塗るメンソレータムのようなオイル・オルバスを塗ってほしいというので、それを買いに、日曜日は、街の中で一件だけ開いているという薬局をホテルの人に教えてもらい、私は外に飛び出しました。
結局、オルバスオイルもあまり効き目がなく、翌日もジョン・クロードの熱は下がるどころか症状が更に悪化したようですが、彼はどうしても予定通り月曜日に帰宅すると言い張り、その頃、私も少し体調がおかしくなりかけていましたが、荷物をまとめてホテルを出ました。
キアッソを出るまで彼が運転することになり、日曜日から何も食べていない彼が運転しましたが、キアッソに着いてみると予想外の大雪に二人ともびっくり。雪の中を私に運転させられないと更に彼が運転を続け、ミラノの高速に乗ったところで私が運転を代わりました。
行きはあんなによいお天気だったのに、帰りは雪と雨で外はぐちゃぐちゃ。
幸いに高速は直ぐに除雪され運転は楽でしたが、体力的に参っていたので、帰宅した二人は何もする力がなくてぐったり。やっと数個の荷物を車から出して家に運び、そのまま床にドロップダウンして、歯を磨いて顔を洗ったらベッドに倒れ込みました。
火曜日のことは記憶にありません。水曜日はベッドでうつらうつら。木曜日の朝、やっと持ち帰った荷物を開きました。
今日は金曜日。少し長くなったトスカーナ日記ですが、笑って読んでいただけたら幸いです。
いよいよ雪山へ入って行きます
サンベルナルディーノのアルプス越え
空が青い！
途中で休憩。まるでポストカードです。
ジョン・クロードが注文したのは天ぷら盛り合わせ。私は寿司盛り合わせでしたが、ちょっと多すぎました。でも、全部食べてお腹満腹になりました。
左、寝室の横にガラス張りのバスルーム。トイレだけは磨りガラスで見えません（笑）右、小さな居間があり、写真の左側にテーブルがありました。
「トンネルを抜けたら雪だった」ーゴッタルドトンネルを南に抜けたらこの風景でした。