スイスで素敵な映画
10月の1日から6日まで、私はジョン・クロードと一緒にスイスへ行っていました。
特に目的はなくて、ミニ休暇です。
6月の後半から7月の初めにフランスのコート・ド・プロヴァンスへ10日間ほど行っていた私たちなので、しばらくはどこへも行かなくていいだろうと考えていましたが、秋が近くなると、やはり何処かへ行きたくなって・・。
数日間の休暇なら、やはりスイス。
買い置きの日本食も少なくなってきたところなのでチューリッヒにある日本食品店で買い物がしたい、しばらくご無沙汰の友達にも会える。そうだ、行きつけだった日本人男性経営の美容院にも行こう。
美容院には行く数週間前に電話で予約を入れました。
「ああ僕、日本へ休暇に行くんですよ。それで予約が詰まっていて・・」
と言う彼の言葉にちょっとショックだったものの、ラッキーな事に私たちは彼の出発前日の午後に予約を取る事が出来ました。
私たちは、今年の2月にもスイスへ行っています。
冬なので雪に出会い、チューリッヒではジョン・クロードが風邪を引いてしまい予想外な休暇になってしまいましたが、そのリベンジではありませんが、チューリッヒには時々行きたくなります。
15年ほど住んでいたチューリッヒなので、二つ目の故郷のような、そんな懐かしさも感じるのです。
今回は最初から素晴らしいお天気に恵まれました。
一応、傘を持って行きましたが、幸いな事に一度も使わず。朝、霧が出る事はありましたが、昼近くにはパーッと太陽が照り、友達に言わせると、これが「インディアンサマー」だとか。
気温は20度近くまで上がり、昼休みや週末のチューリッヒ湖畔は太陽を求める人たちで一杯でした。
ちょうど「シネマフェスティバル」が開催されており、オペラハウスがあるチューリッヒの中央広場には大きなテントが張られ、ミュージックなどいろんな催し物が行われていました。
私たちは、シネマフェスティバルでは取り上げられていなかった、「ボーイフッド」という映画を観に行きました。
小さな映画館で上映されていて、観客は10人もいなかったと思います。
この映画は6歳の男の子が18歳になるまでの映画なのですが、男の子を含め配役は12年間全て同じ人。
監督は、毎年夏になると数週間の撮影をし、それを12年間続けて作った映画なのです。
だから6歳の可愛い男の子が、だんだんと成長して行き、18歳では薄いひげまで生えているという、正に彼の成長、彼だけではなく母親や父親、周りにいる人たちの生きて行く過程を見る映画です。
映画は約3時間と長く、アクションもなければ殺し合いもない、ただ子供と親との関係、人生を歩いて行く中で子供はどう感じるのか、親はどう感じるのか、というごくごく普通の生活が重くならずに描かれていますが、だからこそ、何かじんわりと胸に迫るものがあります。
ジョン・クロードは映画の最後に涙していました。久しぶりに良い映画を観ました。
私たちはチューリッヒに親しくしている3組の友達がいます。みんなお互いに知り合いですが、私たちは3組別々に再会します。その方が話しやすいからです。
友達は40歳近くから70歳近くと歳はバラバラですが、みんな元気で、久しぶりの再会に楽しく話が弾みました。
話をしながら、それぞれが、それぞれの人生を歩いているのだなとつくづく思いました。まるで、各々が映画の主人公のように・・。
人生が映画ならば、素晴らしい映画になるようにそれぞれの役割を一生懸命やるのが私たちの役目なのでしょう。最高の俳優のように、自分の役割に誇りを持って・・・。
さて、ブログに載せ続けて来た「あなたの人生を生きる勇気」は、いよいよ今週土曜日の10月11日が最終日になりました。
2010年から書き始めたこの本、日本の出版社から出版してもらおうと1ヶ月間東京に滞在したものの、今の出版社では無理だと分かり、イタリアに帰って来てからブログに載せ始めました。
ブログに乗せるため、再度の読み直し、書き直しに時間を費やしてきましたが、いよいよ最終です。
この本から、あなたがあなたの人生を生きていく勇気を少しでも得ていただけたのなら幸いです。
素晴らしいドライブ日和。
スイスの南と北を分ける「ゴッタルドトンネル」の入り口。長さ1961m。私たちはチューリッヒを目指して北上です。
トンネルを抜けて北に出ましたが、こんなによいお天気。
湖のあるシシコンという街で休憩。左の白い白鳥がお母さんで、右側のまだ少し茶色い毛の白鳥が子供です。大きくなりました。
高い山の上にも家が建っていますが、見えますか・・・?
ルツェルン湖とアルプスの素晴らしい景色
湖の前に立っていた完璧なスイススタイルの家
チューリッヒ旧市街地の入り口にあるグロッスミュンスターという教会の塔
紅葉にはちょっと早過ぎましたが、少しだけ紅葉した木があったのでパチり・・・。
チューリッヒ湖前の広場で毎土曜日に開かれる蚤の市。写真では分かりにくいのですが、かなり大きな市です。
私たちも1年間の大きな旅行に出る前には、この蚤の市で私物を売って身軽になったものです。
友達の娘で名前はムリエール(フランスの名前)。3歳になったばかりです。
温かい日(というかスイス人には夏日)だったので、ご覧の通り人が一杯。
湖の前にあるチューリッヒの中央広場。以前は土の公園でしたが、つい最近、石を敷き詰めて新しい広場に変わりました。
左端にシネマフェスティバルで使ったビニールのテントが映っていますが、後ろに立つ建物がオペラハウス。私もチューリッヒに住んでいた時はバレーやオーケストラを観に行きました。