今年はオリーブと葡萄が不作
10月の中旬にやっと秋らしく涼しくなったトスカーナでしたが、それから1週間も経たないうちに新たに南から温かい空気が流れて来て、ここ数日は雨模様です。
トスカーナだけではなく、特にイタリア中部と北部に雨が集中しています。
そして、またかという被害があちらこちらに出ています。
ヴェネツィアのサンマルコ広場は40cmもの水につかり、大理石で知られるカッラーラの街の3分の1は浸水、ローマでは最大、手のひら半分ほどの大きさの雹が降り、週末前に全学校が閉鎖になりました。ジェノバでも同じように水の被害が出ているようです。
雨が集中的に降ると、毎回、同じ街が被害に遭います。
毎年の事なので、何か対策はしていないのかと思っていましたら、実は壁を作るなどの対策費用は国から出ているようなのです。ただ、ほとんど何もされていないのが現状で、浸水ですべてを失くした市民達が今大怒りしています。
国から出た補助金はいったい何処に行っているのだ!
大変な目にあうのはいつも市民で、嘆かわしい事です。
今年は春から夏にかけてイタリア中のお天気が不順だったのですが、その影響でオリーブオイルと葡萄の収穫も最悪です。
先々週訪問したキヤンティのワイナリーも、葡萄の収穫が半分ほどだったと言っていました。
オリーブの収穫も悪く、我が大家さんちのオリーブは全滅で全く収穫なし。
それではと、いつも私たちが購入しているオーガニックの野菜や果物を作っている農家から購入しようと思ったところ、彼女のところもまったく駄目だと聞いてびっくり。
彼女は、知り合いの搾油工場からオーガニックのオリーブオイルを手に入れて、それを私たち顧客にも回してくれる、とは言ってくれていますが、さぁ、どうなりますか。
オリーブオイルなしでは過ごせないイタリアの日常。
自然災害は農家にも私たちにも辛い事です。
大家さんが趣味で植えたサフランは、例年通りの収穫がありました。
冬が近づいているからか、このところ我が家の飼い猫ミコはあまり外に出て行きません。ご飯を食べると、こうして仕事をしているジョン・クロードの側に行き、彼の左腕に頭を乗せて昼寝を始めます。一旦寝ると、夕方まで起きません。