Kiyomi D.

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ペスカ(魚釣り)ツーリズモ

今日は漁船を借りて、海に繰り出した事をお話しましょう。

pescaturismo

アグリツーリズモを経営している知人や彼等の娘、彼等の宿泊客など、私達を含めて8人で漁船を借りることになりました。

エルバ島に行く時に乗る船の船着場のあるピオンビーノから出発します。ピオンビーノは大きな港町で、港町はどこでも一緒ですが、工業都市の様に大きな鉄の塊があちこちにあり、少し汚くて、素敵な町とは言えませんが、私達はそこで予約しておいた魚船に乗ることになりました。乗組員は一人だけ。船長兼クック、なんでもします。1年前に煙草を止めたそうで、大きなお腹を突き出した、とても親切な船長です。もう小麦色に日焼けしています。それとも1年中、この色、、、、?

船には、小さなキャビンと10人くらいで一杯になる船体があります。この小さなキャビンにトイレがあるとは驚きでした。彼はこの小さなキャビンで、船を操り、おやつを作り、そして昼食まで作ってしまうのです。ドイツのビールも沢山備えていました。

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ビロードのような静かな海の上を走って、約40分ごろに最初の小さな島につきました。この島は1912年に石きり場として利用されたようですが、世界第2大戦が終わった頃に、その仕事は打ち切られたそうで、今では、石造りの小さな港や壊れかかった家が見られるだけです。ここで、おやつのクロステイーニが出て、その後、早速水泳になりました。水は透き通っており、驚いた事に熱帯魚のような水色の魚が泳いでいるのが見えます。水は少し冷たかったですが、でもいったん入ってしまうと、最高です。透き通った水の中で泳ぐのはいつでも本当に気持ちがいいものです。

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30分其処で休憩した後、次の島へ進んで行きました。ここで私は船酔いになってしまったのです。まだ船が止まっている時に、私は小さなキャビンの底にあるトイレを使ったのですが、小さなトイレに座っていると、目の前が縦、横とゆらゆら揺れるのです。あっ、これは少しやばいな、と思っているうちに船酔いがどーんと来てしまいました。上に上がってもこの船酔いは良くならず、早速小さな町で買った船酔い用のチューインガムを噛んだのですが、気分はまったく良くならず、なんとその代わりに下が痺れてきたのです。うっ、これはいけない、と思ったのですが、もう船酔いと舌の痺れで気分最高に悪い状態。ちょうどその時、船長が数日前にしかけていた網を引き上げ始めました。これはぜひ見たい、写真に収めたいと思いましたが、どうも気分が悪くて、私は船先に行き、1時間ダウンしてしまいました。

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でもこれが良かったらしく、その後は全く船酔いはなく、船長の網での収穫物も見ることが出来ました。その日は沢山の大きなロブスターが捕れ、大収穫の日だった様です。早速そのロブスターを使ったパスタ料理を次の島で昼食に出してくれました。もう少しロブスターを出してくれたら、なんて思いましたが、欲は言わない事にしました。その後、又泳いだり、スノーケリングをしたりと、8名全員、精一杯海の上での1日をエンジョイしました。ちなみにこれは「アグリツーリズモ」ではなく「ペスカ(魚釣り)ツーリズモ」と呼ぶのだそうです。

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