キイアンテｲのカステッラーレ
素晴らしいお天気が続いているトスカーナですが、そちらはいかがでしょうか？日本は長い列島なので、まだ雪の残っている所もあれば、こちらトスカーナと殆ど変わらない気候の所もある事でしょう。
私の家のまん前に大きな糸杉があり、後ろ側には大きな松の木が立っているのですが、毎朝ものすごい数の鳥の合唱が聞こえてきます。この２本の大きな木が彼らのアパートメントになっているようで、何匹の鳥達が住んでいることやら、それは大きな合唱です。この大きな自然の中で、生きている事を喜び歌っているようです。温かい太陽の光と共に鳥の声が聞こえてくると、なんとも幸せな気分になってしまいます。一日の良い始まりです。
今日はカステッリーナ・デイ・キヤンテｲ(キャンテイ・クラシコの中心部)の中にある最高ワインを作るワイナリーの一つであるカステッラーレをご紹介しましょう。
キャンテｲと言う場所はれはそれは美しい所です。必ずお天気の良い日に行ってみたいところですが、ワイン畑が柔らかい丘の間に何処までも広がり、そして高い山がないので、づーっとむこうまで見渡す事が出来る、それは眺めの良い所です。
このワイナリー、カステッラーレは５８エーカーの南西に位置したワイン畑を持ち、畑自体が固い土壌(I Sodi)であるため、葡萄を栽培するにはかなり難しい所ですが、それが反って良い葡萄“マルヴァシア”を産出し、ここ独特の素晴らしいワインを生産しているようです。
カステッラーレは過去何度もワインスペクタトーレ(ワイン検査官)から賞をもらっています。
１９８５年、「I Sodi di San Niccolo」が世界で１００件の最高ワイナリーの中の５位に選ばれ、１９８６年、「I Sodi di San Niccolo」がイタリアの最高ワイナリー１００件の中で１位になりました。
１９８８年、又も「I Sodi di San Niccolo」がガンベロロッソから３つグラスをもらい、１９９３年、９５年,９６年と「I Sodi di San Niccolo」がワインスペクタローレから賞をもらっています。１９９７年には「Riserva Il Poggiale」がインスペクタローレから賞を受け、そして更にガンベロロッソから３つグラスをもらっています。
ここのキャンテｲクラシコも数あるキャンテｲクラシコの中ではかなり美味しいものです。でもやはり一番知られているのはスーパートスカンの「I Sodi di San Niccolo」で、サンジョベーゼを更に最高品種にしたサンジョベットを使い、先ほどの“マルヴァシア”を加えて、特別なワインにしあがっています。このワインは｢ワインマガジン｣が主催した、ロンドン・インターナショナル・ワインチャレンジで、８００件参加の中の最高イタリアンレッドワインとして優勝もしています。
カステッラーレのワインボトルのラベルには鳥の絵が画かれているのが特徴です。この近辺で見かける珍しい鳥達の中から毎年一羽づつ選ばれて画かれているそうです。
ガンベロロッソとはフランスにあるミッシェランと同じようなものでイタリア版です。ミッシェランは星で、ガンベロロッソはグラスの数でレストランやワイン、ホテルなどの良さを見分けます。
