Kiyomi D.

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ワイナリー、コルテイブオノ

badia a passignano toscana

今日は3週間ぶりに素晴らしいお天気がやってきました。
8月末からづーッと天気が悪く、そして雨が良く降りました。
ドイツ、フランスなどでは大変な洪水にあい、未だに水に浸かっている地区があるようですが、こちら北と南イタリアでもかなりの被害が出ていました。浸水した街も少なくなく、なんと言っても北のほうではヒョウも降り、既に大きく実のっていた葡萄やオリーブが沢山やられたようです。 

トスカーナでは浸水はありませんでしたが、とにかく雨が例年になく降った為、オリーブの実は健在でいいのですが、葡萄の糖値が余りあがらず、さあ今年のワインはどうなるか、と何処のワイナリーも心配のようです。
キヤンテイ・クラシコ・リゼルバと言うワインはお天気が良かった年だけに出きるワインですが、今年のように葡萄が大きく実った、丁度太陽が必要な時期に雨が降ると、リゼルバに適した糖値を持った葡萄が収穫できず、普通のテーブルワイン、キヤンテイ・クラシコしかできないのです。
ブルネッロ・デイ・モンタルチーノを最初に作ったビオンデイ・サンテイ社はもし悪い天気がこのまま9月中旬くらいまで続くのであれば、今年はまったくワインを造らないかもしれない、とまで言っていました。

被害といえば先週パルマで地震が起こり、又今日ローマで地震があったようです。

badia a passignano toscana

さて、又新しい、面白いワイナリーを見つけました。
ガイオーレ・キヤンテイにある「バデイア・ア・コルテイブオノ」です。ここにはその昔950年に造られた古い教会が立っていましたが、1050年に修道士達が住み始め、彼等によってキヤンテイで始めて葡萄の苗が植えられました。勿論ワインは彼等が飲むためで、何でも日に1人2リットルは飲んでいたとか。標高800m以上のところです。冬は雪が降り、凍りつく所なので、身体を温めてくれるワインが必要だったのでしょう。
1810年にトスカーナがナポレオンによって支配された時に、修道士達は追い出され、ワイナリーはいくつかの貴族の手に渡り、現在はピエロ・ステゥッキ・プリネッテイ家の持ち物になっています。そして彼の息子、娘達によってこのワイナリー、レストランは経営されています。

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日本でお酒とワインのお店をお持ちの美知子さんがこのワイナリー訪問をご希望され、一緒に行って来ました。
このワイナリーに到着するまでの風景が又素晴らしい。
まずここのワイナリーに到着する1km前に超モダンな設備を整えたカンテイーナがあります。今回はここは通りすぎて、更に進むとトスカーナ風の可愛いお店が道端に立っているのが目に入ってきました。これもコルテイブオノ経営です。
そこではワイン、オリーブオイルは勿論、バルサミコ酢、蜂蜜、それで作った石鹸、キャンドル、更に陶器などが綺麗にデイスプレイされていて、心がウキウキしてしまうほど。
さらに細い道を車で上っていくと、現れました、バデイア・ア・コルテイブオノが。かなり大きな敷地です。周りは森に囲まれ、その前の野原には色とりどりの野花が一杯咲いています。私はついスイスのアルプルを思い出していました。
綺麗に手入れされた野原、森、そして可愛い花達。
建物も立派で、950年に建てられたという教会の塔がどっしりと建築物の真中にそそり立っています。外見は正に昔のお城そのままです。

badia a passignano toscana

ワイナリー見学とワインテストは既に予約を入れてありましたので、早速中庭に入っていきました。
クリステイーナという若いイタリア女性が案内人です。先ずはバデイア・ア・コルテイブオノの歴史を教えてもらい、早速建物の中へ入っていきます。
古い歴史のある建物で、勿論修道士達が住み始めた建物ですから、それらしき様子がかなりちゃんと残っている、しかし綺麗に手入れされた部屋や廊下を観ていきます。
その後、いよいよワインの眠っている樽が一杯の地下に入っていきました。
このワイナリーは面白くて、葡萄を摘んだら、先ず丘の下にある超モダンなカンテイーナでワインを造り、造ったワインの熟成は800m高い、私達が訪ねたこのワイナリーの地下に寝かせるのだそうです。そして出来あがったワインをボトルに詰めるときは、又トラックで丘の下に運んで詰めるそうで、かなりの仕事です。

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見学した後は、ここのシェフ手作りのパンを食べながら、オリーブオイルとワインの味見です。ワインのあまり飲めない私などはパンの美味しさにびっくりしたりして。
もう一つびっくりしたのは、ここにあるイタリア庭園です。
綺麗に刈り込まれた庭はそれは美しい。その横にはこのワイナリーで開かれる料理教室や、そしてレストランで使われる野菜やハーブが一杯の菜園もありました。

かなり満足した見学が終わった後は、ここの息子さんの一人が経営しているレストランで昼食です。キヤンテイを下に臨む眺めの良いレストランで、若い人達がきびきびと働いています。私達は余り時間がなかったので、パスタだけの昼食となりましたが、でもお味は大変良かったです。実はこの昼食は美知子さんの訪問が理由でお付き人になった私達まで全員、レストランのご招待に預かってしまい、美味しいワインも飲ませていただいて、大変感激してしまいました。

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ここでは毎金曜日に料理教室が開かれる事も知りました。
10時~15時までで、一通りのメニューを作り、その後の昼食は古い歴史のあるダイニングルームで取ります。ここのシェフは有名なイタリアレストランで修行を積んだ人で、コルテイブオノではもう何年もメインシェフとして働いているそうです。その他にも3日間、5日間と宿泊しながらの料理教室もあるようです。www.coltibuono.com

丁度見学に行った日が金曜日で、イタリア庭園を見ている最中に良い匂いがしてきました。

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