Kiyomi D.

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ファットリーア・リスケット

fattoria Lischeto, Toscana

今、一斉にオリーブの収穫が始まりました。
数日前からアフリカから吹いてくる風「シロッコ」が吹き、かなり温かくなっています。
天気予報によるとトスカーナは雨が降ると言うことでしたが、予報は完全に外れ、真っ白な雲をたなびかせた素晴らしい青空が広がっています。
雨が降るとオリーブの実や木に良くないという理由で、収穫がストップしてしまうのですが、この良いお天気に見まわれて、皆、ホッとしている所でしょう。
毎日の温度が17度前後だったところへ、この温かさです。なんだか皆一斉に外へ飛び出しているみたいで、道路を直す機械や、畑の回りの草を刈る機械等の音が朝から聞こえてきます。
私だけが外に出るわけでもなく、家の中でいろいろ細かい事を片付けています。このトスカーナ日記の更新も、その一つ。
外のお天気がいいと、私は別に外に出なくても気分爽快で、幸せです。主人も早速庭の草刈りを始め、汗びっしょりになってお水を飲みに何度もキッチンへ入ってきます。
こんな年は見た事がない、と言われるほどの雨の多かった9月~10月ですが、さあ、11月になってやっとトスカーナの青空が広がるのでしょうか・・・!?

fattoria Lischeto, Toscana

今日は「ファットリア・リスケット」について書きます。
既に今年の3月2日のトスカーナ日記にここで作られているペッコリーノチーズに付いては書きましたが、ここの主ジョバンニはアグリツ―リズモも持っており、今、又更に部屋数を増やしている、イタリアではかなり知られた場所なのです。
ある有名なミラノの写真家が「ファットリア・リスケット」を訪ね、ジョバンニをモデルに面白い写真を撮り、ミラノの街のあちこちに大きく展示したようで、その為か、彼はとにかくあちらこちらで有名です。

fattoria Lischeto, Toscana

ジョバンニも知らない所から注文や、訪問が来るそうで、今年の夏には日本の雑誌「Oggi」の編集部がモデルのSHIHOさんを連れて、ミラノからタクシーを飛ばしてファットリア・リスケットにやってきました。
なんでもトスカーナで家庭料理を習おう!なんて題目で、ファットリア・リスケットの料理人フランチェスカと一緒に台所に立った所を写真に収めたようです。
ここで食べるトスカーナ料理の材料の全ては彼等の手作りで、そしてオーガニックなのです。

話は前に戻りますが、彼のアグリツーリズモをもっと大きく、快適にしようと言う考えは膨らむばかりのようで、今回はとうとう「癒しの家」なるものを作ってしまいました。
何かと言うと、5件ほどのアパートなんですが、そこには今まで通り、キッチン、居間、寝室が付いていますが、なんとバスルームが大変変わっているのです。
ペッコリーノチーズを作ると、その時白いジュース「シエロ」が残ります。そこにはまだまだ沢山のカルシュームとプロテインが残っており、その為これを利用して「リコッタ」チーズが作られますが、ジョバンニが考えたのは、このシエロをバスタブに入れて、なんとお風呂のように浸かろう、というわけなんです。
お肌がつるつるになるのは保証付き、なんてジョバンニは言っています。
バスタブには特別なホースが壁から付いており、そこからシエロを流し入れるように出来ています。
今のところまだ実行はされていませんが、アパートは既に貸していますから、シエロに浸かれる日もそんなに遠くはないはず。

とにかく彼はいろんなアイデアが湧く人です。
来年は日本へペッコリーノチーズの宣伝に行く予定にもなっているようで、忙しい、忙しい。

今晩、夏時間から冬時間に変わります。
1時間得する事になり、時計を1時間遅らせます。

fattoria Lischeto, Toscana