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三十三間堂


全国から2千人余りの人たちが集まり、お堂の軒下120メートルの距離を弓で射通し、その数を競う弓道大会が毎年三十三間堂で行われています。私がそれを知ったのは日本に帰国して間もなくのことでした。写真で見る着物と袴で着飾った女性たちが並んで弓を引く姿も優美というか勇敢そうで、いつかは見てみたいと思いつつなぜか行くことがなく。そうして今年で5年目になり、やっと先日その三十三間堂へ出かけてきました。

「大的大会」と呼ばれる通し矢は1月15日に近い日曜日に行われるので観ることはできませんでしたが、120メートルの軒下を持つ本堂の姿はさすが雄大。
そしてもっと驚いたのは、なんとその本堂の中に1001体の観音立像があるということでした。弓道のことばかりが頭にあり、観音立像の知識はゼロでした。

本堂に入ってみて、1001体の観音様たちを目にした時は衝撃でした。さらに、1体、1体が檜材の寄木造と知ってもっとびっくり。年月で禿げかかっているものの金色に輝く体を見て、メタルか何かで作られているのかと思った私でしたが、頭上の11の顔、40種の手に持たされているそれぞれの細かい道具が寄木で作られていると知り、言葉が出ませんでした。2018年に約50年の修復を終え千体仏全てが国宝に指定されたそうです。
一体づつ観音様を観察していると時間の経つのを忘れてしまい、先に行っていたジョン・クロードが迎えにきてくれました。できることなら後3時間ほどは観音様を見ていたかった。また行くことにしよう。

本堂内は写真撮影はできないので、ここに三十三間堂のサイトを載せておきます。どうぞご覧ください。https://www.sanjusangendo.jp/


三十三間堂の本堂。左側に120メートルの軒下があります。実際に見ると、その長さが半端ない。

庭園の真ん中辺り

東庭池泉回遊式庭園

庭園横の美しい回廊