パリで巡り合ったレストラン
私、先週の3日から7日までパリへ行っていました。
ジョン・クロードの仕事について行ったのですが、仕事は土曜日と日曜日の2日間でしたので、私たちは金曜日の13時頃の飛行機を予約して、トゥールーズからパリへ飛ぶ予定でした。
ちょうどその時、トゥールーズには頻繁に行っている大家さんが、トゥールーズの高速は醜いほど混むから、時間の余裕を持って行ったほうがいいわよ、と教えてくれました。
私たちの予約した飛行機に乗ろうと思うと、どうしても10時には高速に乗らなくてはいけません。それは正にラッシュアワーの真っ只中です。
ううむ、どうしようかな、まさか朝6時に家を出て空港に行くのは馬鹿げているし・・・、と悩んでいるジョン・クロードをみて、じゃぁ、木曜日の夜からテゥールーズ空港近くのホテルに滞在して、翌朝、ゆっくりと朝食を食べて、ホテルのシャトルで空港まで行けばいいじゃない、と私が提案してみました。
それはいい考えだと、早速ジョン・クロードが予約を入れて宿泊したのは空港近くのホテルRadisson Hotelでした。
モダンなホテルで、宿泊客はほとんどがビジネスマンたち。それもイギリス人が多いようでした。そしてCAやパイロットなどの空港関係者。
お部屋も良かったのですが、夕食を食べたレストランがとてもよくて驚いたのです。まさかこんな空港近くのホテルで、飾り付けも綺麗、味も良い食事ができるなんて想像もしていませんでした。
翌日のフライトはお昼過ぎです。翌朝は、ゆっくり起きて朝食を食べてから空港へ行く用意をしよう、と私たちはベッドに入りました。
さて、翌朝、目が覚めて時計を見ると、起きる予定だった8時まで10分ほど余裕がありました。
私はジョン・クロードに 、もうすぐ起きる時間だからと伝えて目覚ましがなるまで目をつぶって待つことにしたのですが、8時少し前だったのでしょうか、急にウィーン、ウィーン、ウィーン、ウィーン、とけたたましいアラームが鳴り始めました。
その音の激しいこと、私は思わず耳を塞いだくらいです。もうホテル中でアラームが鳴り響いているようで、何が起こったのかわからず、とりあえず私とジョン・クロードは服を着はじめました。
二人ともそんなに恐怖は感じなかったのですが、ジョン・クロードがフロントに電話をしてみると通じなくて、それで私はちょっと怖くなりました。
ジョン・クロードが部屋のドアを開けて外の様子を伺うと、バスローブを着て階段の方へ走る人がいるというので、ええっ?!と思って、今度は私がドアを開けて見ると、ビジネスマンらしい人が慌てて上着を着ながら階段の方へ走っているのが見えました。「何が起こっているの?!」と彼にフランス語で訊いて見ると、「アイ・ドン・ノー」と彼は英語で言い返して、走り去りました。
私は、煙の匂いでも感知しないかと鼻をクンクンさせてみたのですが、何も臭わなくて、でもとにかく、階下に行った方がいいだろう、と部屋の外に出ようとしたその時、耳をつん裂くようなけたたましいアラームがピタッと止みました。ふう~、止まった・・!
もう一度レセプションに電話をして見ると、今度は繋がり、何かの間違いだったので心配しないように、と言われました。
朝食にレストランへ降りていくと、何事もなかったかのように数名が食べていましたが、私たちの隣のテーブルに座った若者3人が、アラームがなった理由を話していました。
それは、電子タバコを利用している女性がシャワーを浴びている時に、テーブルの上に置いていた電子タバコが勝手に煙を出してしまい、それが煙検査値に感知されてアラームを鳴らしてしまったと言うことです。女性はシャワーを浴びていたわけですから、アラームが鳴り響いて一番驚いたのは裸でいたこの女性でしょう。
とにかく、何事もなくてよかったです。
さて、パリ、寒かったです。11月になるとパリは一気に冬になることを知っていた私たちは、暖かい服装をしてパリ入りしましたから、寒くて震えることはありませんでしたが、パリの日中気温は3度前後で、帰宅する日は雪もちらつきました。
それでもたくさんの旅行者が歩いていました。ただ、タクシーの運転手さんが言うには、パリのテロ事件があってから、旅行者が急激に減っているそうです。テロはいつどこで起こるかわかりませんから、怖くてパリに行きたくない旅行者もいるのかもしれません。
金曜日の夜は、以前、ジョン・クロードが2回行ってみたものの、満席で入れなかったというレストランへ行ってきました。今回はパリへ行く日が決まったその日に、3ヶ月前でしたが、予約を入れました。
名前は「レストランAbri」。サイトがないので、「パリのレストランabri」で検索してみてください。
これが驚くほど美味しかったのです。いつも満席な理由がわかります。
レストランは本当に小さくて、素朴な作りなのですが、出てくるお料理がどこかの星付きレストランかと思うほど、飾り付けもお味も本当に素晴らしくて。聞いてみると、これから2ヶ月はもう予約でいっぱいなのだとか。3ヶ月前に予約を入れた私たちは早すぎることはなかったのだと、改めてびっくりしました。この日のお客さんはフランス人ばかりでした。
さて土曜日の朝、ジョン・クロードは仕事で朝早く出かけ、私はゆっくりと一人で朝食を食べて、滞在したホテルが日本街に程近いところでしたから、まず 、日本食品店「京子」で買い物をして、次にジュンク堂で何冊かの本を購入しました。どんな本が今読まれているのかレジにいる男性に聞いてみたところ、「そんな本って、別に分けていませんけど・・」と眠たそうに言うので、諦めて、自分で何冊か探してみました。
買ったのは、「週刊文春」、中野量太「湯を沸かすほどの熱い愛」、佐藤愛子「90歳。何がめでたい」そして浅田次郎の「月島慕情」でした。
「湯を沸かすほどの熱い愛」は、とってもいい本でした。最後がびっくりする展開で、私は涙が出たほど愛が詰まった本です。映画にもなっているそうなのでみたいなぁと思います。
後の2冊はまだ読んでいません。楽しみにゆっくりと読みます。
土曜日のお昼はジョン・クロードも帰ってきて、一緒に「Grand coeur」へ。
イタリアとフランスの国境マントンにあるレストラン「ミラズール」のシェフが新しくオープンしたレストランです。期待通り美味しかったです。
その帰り、4時のおやつに甘いものが食べたいねとなり、思いついたのが和菓子屋店の「虎屋」さん。ずっと以前から行ってみたいと思っていた場所で、お茶と生菓子が食べたくなり、かなりの距離を歩いて行ってきました。
ここもまたフランス人でいっぱいでした!みんな生菓子を美味しそうに食べています。私も抹茶と豆乳のココアみたいなのと、生菓子を食べました。美味しくて5つくらいは食べられそうでしたが、やめました。
私たちが出るころには満席で、予約客しか入れない状態の「虎屋」さんでした。
夕食はお腹が空かなくてパスしました。
日曜日、ジョン・クロードは仕事で出かけ、私は一人。一人歩きをしようと外へ出てみましたが、どうも観光をする気分ではなく、それではと、ゆっくりと日本街を歩いてみることにしました。日曜日の朝ですから人がほとんど歩いていなくて、気持ちのいい散歩になりました。
そして、見つけたのです、ものすごい数の日本レストランを!以前フラット歩いたことはあるのですが、路地の方まで行くことはなかったので、こんなに日本レストランが立ち並んでいるなんて知りませんでした。
この日のお昼、私は「北海道」というレストランに入ってみました。入ると、フランス人でいっぱい。美味しそうに餃子や焼きそばなどを食べています。
他のレストランもフランス人が圧倒的に多くて、どうも日本食はフランス人に人気があるようです。
夜は、以前2回行ったことのあるクレープ屋さんへ。友達もやってきてワイワイと楽しく話が弾みました。
ということで、今回のパリは、観光ではなく、美味しいレストランに巡り合った旅行でした。数え切れないほどのレストランがあるパリ。レストラン巡りはつきません。
日本食レストランAbriで出てきた前菜。
Abriのマグロのたたき。フランボワーズが入っていたりして、美味しかった。
私の注文したクレープ。皮がパリパリしていて最高のクレープです。卵、野菜、チーズ入り。
豪快な友達と一緒。彼女の髪の毛はクリクリしていて真っ白。触ると羊さんみたいです。
パリの空港でも美味しいレストランを見つけたのです。1862年創業の「Laduree」。優雅な内装ですが、一応、壁には到着・発着の時間を表す掲示板があります。
今日も楽しい1日をお過ごしください