ツール・ド・フランス
夏ですね。こちらでは7月に入ってから色んな催しものがあり、なんだかウキウキしています。
7月10日、サッカー欧州選手権の決勝戦がありました。
サッカー欧州選手権、今年はいろんな意味で番狂わせがあり、例えば、強豪のスペインがイタリアに負け、イタリア戦では勝ったことがなかったドイツがイタリアに勝ち、ドイツには1958年以来勝ったことがなかったフランスがドイツを破り、そして、今までポルトガルには負けたことがなかったフランスは、決勝戦でポルトガルに負けてしまいました。
フランスで開催されたサッカー欧州選手権ですから、地元のフランスチームには優勝して欲しかったし、決勝戦でもいいチームワークを見せ、何度もシュートのチャンスがあったのですが、そのシュートが決まらず(運が付いてなかったようです)、守りに徹していたポルトガルが最終的にポンッとゴールを決めて優勝してしまいました。
その数日前、フランスがセミファイナルでドイツに勝った時は、何しろ1958年以来ですから、我が街でも沢山の車がクラクションを鳴らして勝利を祝っているのが夜遅くまで聞こえてきましたが(エッフェル塔の前に作られた巨大スクリーンの前だけでも9万人の観戦客がいたとか)、ポルトガルに負けたこの夜は、少数のポルトガル人がクラクションを鳴らして走っていただけで、すぐに静かな夜になってしまいました。
フランスチームのことを考えると至極残念ではありましたが、こういう大会では初めての優勝だという、最高に嬉しそうなポルトガル選手達の顔を見ていると、ああ、良かったなぁー、とも思ったのでした。
7月11日。私はユネスコに認定されているカルカソンヌのシテ(お城)の中に作られたステージでスペインのバレーを見る予定でした。ところが、ダンスカンパニーがストライキに入ってしまい、キャンセルに。その時間に合わせてお城の中にあるホテルのレストランを予約していた私とジョン・クロードは、 食事だけを楽しむためにお城へ。ボチボチと散歩がてらに歩いて行きました。
7月13日は、ツール・ド・フランスがカルカソンヌの町から出発しました。
ちなみに、今年のツール・ド・フランスは、モン・サン・ミッシェルの前からスタートでした。
私はツール・ド・フランスを見るのが大好きです。特別に自転車競技が好きだというのではないのですが、ツール・ド・フランスを見ていると、ソファーに座りながらフランスの街や郊外を楽しめます。
ひまわりが咲く広い平野、広大なぶどう畑、赤い屋根の古い街並み、グレーの屋根の街並みやお城、深い森、などなど家にいながらフランス旅行ができるので、私は自転車競技者よりも景色や 、その後ろに広がる街並みを見ています。
今では、ツール・ド・フランスが通る街にあるお城や教会をヘリコプターが写し、その歴史を説明してくれるようにもなりました。その画面を見ながら、ああ、今度はあそこに行ってみようかなんて思うわけです。
そんなツール・ド・フランスが我が街にもやってきました。レースが始まる3時間前から賑わうらしく、私はジョン・クロードと一緒に街に作られた出発点まで歩いて行ってみましたが、まぁ、ものすごい人でびっくり。
レースに関するものを売る店が並び、何十台というスポンサーの車が並んで走り、TV局が大型スクリーンに映像を写しています。その周りには、ツール・ド・フランスが大好きなフランス人や旅行者がいっぱい。ツール・ド・フランス、本当に人気があります。
一応その雰囲気を味わった私とジョン・クロードは、それから家に引き返し、昼食を食べてまもなく、我がアパートから30秒ほどのところにある道路へ向かいました。出発点を出たツール・ド・フランスが、数分後にここを通るのです。写真をご覧ください。
7月14日は、フランス革命記念日です。この日は記念日を祝ってどの街でも花火が上がります。去年のこの日、まだアパートの鍵をもらっていなかった私たちは、裏手にある土手に行き、たくさんの地元の人たちと一緒に座ってお城の前に上がる花火を楽しんだものですが、今年は、我がアパートの屋上(というか屋根の上)に行って花火を見学しました。
同じアパートに住んでいる3家族のほとんどは別宅に行っているらしく、私たちが屋上に行った時は誰もいませんでしたが、まもなく、サン・フランシスコに転勤で引っ越していった家族の親戚という人たちが5・6人上がってきて、総勢8名ほどで静かに花火を鑑賞しました。
同じ夜にニースで恐ろしい事件が起こったのを知ったのは、この後でした。いつ死んでもおかしくないこの時代。今生きている瞬間を大事にしたいなと思います。
さぁ、ツール・デ・フランスは来週の日曜日7月24日が最終日です。それまで一緒にフランスの風景、楽しみましょう。
その後、8月5日からはリオでオリンピックが開催されます。いろんな意味で、今年のオリンピック、大丈夫かな・・・。
趣向を凝らしたスポンサーの車などが何十台と列をなして通ります。車の上から道路脇に集まった人たちにクッキーやチョコレート、ソーセージ、洗剤などが投げられて、それを拾う子供や大人たち。
真ん中にある門が出発点。。ツール・デ・フランスの選手たちを追いながら走る車やモーターバイクもたくさん。
この横断歩道を右に30秒ほど歩くと我がアパート。左側は大きなガンベッタ公園。メリーゴーランドが見えます。数分後にこの道路をツール・デ・フランスが通るので、それを見ようと人々が集まってきています。
ちなみに、1月14日に私とジョン・クロードが交通事故に遭ったのが、この横断歩道でした。こんなに見晴らしのいい場所ですが、車を運転していた女性は横断歩道を渡っている私たちを見損ない、ぶつかってきたのです。
選手たちの前を数十台のモーターバイクが走ります。彼はカメラマンのようです。
あっ、ツール・デ・フランスの選手たちがやってきました。まだ出発点から数分のところですから、先頭の車の後ろをゆっくりと走ってきます。
これがツール・デ・フランスの先頭。真ん中の黄色いジャージーを着ている人が現在のトップ。彼はイギリス人のフルームさんです。
まだ走り始めたばかりなので、みんな別のチームメンバーとおしゃべりをしています。
濃紺にピンクのジャージーを着ている男性は、ツール・デ・フランス唯一の日本人、新城幸也さんです。活躍していらっしゃいます。