フランス人の訪問客
南フランスのカルカソンヌに私とジョン・クロードが住み始めて、約1年半。
知り合いも全くいない街に住居を見つけたので、友達と言える人はまだいません。
去年は、3回、友達が遊びにきてくれましたが、それぞれ、スイス人、アメリカ人、そして別のスイス人と、昔からの気の知れた人ばかりでした。
数日前の週末、私たちのアパートに初めてフランス人の訪問客がありました。大家さん家族です。アパートを借りるときは何度か会いましたが、一旦落ち着いてみると、彼女(大家さん)には家庭があり、そして仕事もしているので、お互いに会う機会がほとんどありません。
去年の9月です、アパートの玄関先で大家さんに会ったので、「寿司は好きですか?」とつい私は訊いてみました。
「ああ、好きですよ。息子がよく食べに行っています」という返事。
ああ、だったら都合のいい時に我が家に寿司を食べに来ませんか、とお誘いしてみると、「ああ、喜んで。今ちょっと忙しいけど、行けるようになったら教えるわね」との返事だったので、やっと大家さんとゆっくり話ができると、二人で楽しみに待つことにしました。
それから10月になり、11月に入り、そしてクリスマスなどのある12月に入りましたが、何の返事もなし。
まぁ、彼女は学校に行っている息子さんがいるし、仕事もあるし、実家もあるし、色々忙しいんだろうね、あまり「来い、来い」と誘うのも押し付けがましいから、まぁ、いつかは連絡があるだろう、と私たちは静かに待つことにしました。
寿司のことはすっかり忘れてしまっていた先々週の土曜日、新年の挨拶をしに大家さんが我が家に来てくれました。そして、「今週末は家にいる?」と言うので、「今週末は何もないから家にいるよね?」と私とジョン・クロードが顔を見合わせながら言っていると、「例の寿司の話だけど、よかったら今週末どう?」と急に大家さんに言われて、
「あっ、寿司?、あぁ、もちろん、いいわよ。今週末?いいよ、いいよ」
と慌てて承諾したのでした。
と言うことで、土曜日のお昼前から私は寿司作りに励みました。
ジョン・クロードは梅酒とお酒、それからローゼワインを購入。
夜7時半、ピンポーンとドアの音がして、大家さん(女性)、彼女のティーンエイジャーの息子、そしてボーイフレンドがやって来ました。カルカソンヌにやって来て初めてのフランス人訪問客です。
彼女はデザートを、ボーイフレンドはアルザス地方の白ワインを手にしています。ああ、フランスらしい夕食の始まり、始まり・・。
カナッペとお寿司も綺麗に出来て、みんなでおしゃべりをしながら楽しく食事をして、デザートを食べる前にテーブルを片付けていたら、あっ、思い出した! 私は写真を撮るのをすっかり忘れていました。思い出すのが遅すぎる・・!
久しぶりの訪問客で、ジョン・クロードはおしゃべりができて楽しそうでした。私も楽しかったのですが、もっとフランス語を勉強しなきゃいけないなぁ、とつくづく思わされた夜でした(泣)勉強しよーー。
言い訳ではないのですが、南フランスには少し方言があり、そこへみんな早口で話すので理解するのがかなり難しい。まっ、それもその内に慣れるでしょう。(ほんとに慣れるかなぁ・・?)
食事の写真を撮り忘れたので、デザートの写真だけ。ボーイフレンドは写真がダメだそうです。
みなさま、今日も素敵な1日をお過ごしください。