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リトル ヘブン(Little Heaven) 小さな天国

ヴィーガンレストランガイドの本が私の手に入ったのは確か8月でした。本を開くと、最初の4ぺージにわたって紹介されていたのがレストラン・リトル ヘブン。3星のヴィーガンレストランだと思わせるそれは美しい料理の写真が目の前に広がり、ああ、行きたい!見たい!食べたい!と思ったのを覚えています。
特に興味をそそられたのがヴィーガンコース料理。一人7000円。その中の一つ、野菜の寿司がとても食べてみたくなりました。
早速、席の予約を取って行ってみたのですが、コロナ禍でキャンセルが相次ぎ、客足も減ったため、コース料理は2年ほどやっていませんとのこと。仕方がないので、ハンバーガーと手打ちそばを食べてきたのですが、それがまた美味しくて、コース料理だとどんなに美味しいことかと期待が跳ね上がりました。
そして11月の中旬、まだコース料理はやっていませんか、と尋ねると、秋の紅葉の時期だけやっていますとのお返事で、早速予約して2日前に二人で飛んで行きました(飛んではいないけど)。

リトル ヘブンの玄関先。左手に看板あり。 嵐電帷子ノ辻駅より徒歩3分 。駅を出たら右に進む。

人出が多くて到着が少し遅れてしまいましたが、そのまま個室に案内された二人。コース料理は手間がかかるものだけにたくさんの予約は取らないとか。この日は貸切でした。

いよいよコース料理の始まりです。まずは湯葉の盛り合わせ。正面に生麩を湯葉で包んで揚げたもの、右に柿の湯葉巻き、左にはお米をポップコーン状にしたものが飾られ、揚げたての銀杏の葉や楓の葉も可愛く、美味しい。

スープ:カボチャのスープ、濃厚。

天然酵母使用の米粉と小麦粉の手作りパン2種。

サラダ:ビートルートのムース、グリーンサラダ、人参のマリネ、キノコのパテ、玄米甘酒のソース、飾りにマスカットなど。

メイン料理:湯葉をミルフィーユのようにパリパリに揚げたタワー(中に米粉と豆乳のクリームとポルチーニ茸)。横に、ごぼうのコンフィ、自家製の燻製豆腐等。

野菜寿司:左からトマトのツナ風、ココナッツクリームのイカ風、キノコの帆立風、人参ムースの雲丹風、大豆肉の鰻風

トマトだけどツナのような食感、ココナッツクリームを固めたイカ風も口の中ではまさにイカ、帆立も鰻もびっくりするほどそのまんま。雲丹風だけは普段から食べないので私はなんとも言えない。でも、全てが感動するほど美味しい。これが食べたかったのです。もう一皿食べたいくらい。

デザート:洋梨のジェリー、チョコレートケーキ、米粉の抹茶クッキー

一つ一つのお料理が丁寧に作られ、それぞれの素材の持ち味が口の中に広がる。サービスもよく、リトル ヘブンでの時間はまさに天国のようでした。
以前は東京でお店を経営していらっしゃって、8年ほど前でしたか京都に移住され、その時にヴィーガンレストランに変更されたそうです。

リトル ヘブンのコース料理は12月4日まで予約を受け付けています。その後は、またしばらくはお目にかかれないようなので、私たちは即、2週間後の予約を入れてきました。もう一度ヘブンの芸術を味わうために。